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湯之島館の歴史

昭和2年そのプロジェクトは始まりました

旧国鉄高山本線開通まであと4年に迫った昭和2年(1927年)、湯之島館のプロジェクトは始まりました。
その年、名古屋の実業家であった「岩田武七」が、この飛騨の霊泉に、日本に誇れる温泉施設を構想いたしました。
当時の貴重な資料に、
「自然の霊泉に恵まれない、中京人士の唯一の慰安場たらしむと同時に山國飛騨の神秘を拓いて文化のパイオニアとして地方疲弊の窮状を救はん」とあります。
中京地区の癒しの場と、飛騨という神秘の地への想いと意欲がそこに伺えます。

そして、岩田は、その想いの実現のために、飛騨川温泉土地株式会社を設立し、湯之島地区に温泉採掘権を得、幸運にも豊富な湯量の温泉を手にする事ができたのです。

当館が生まれた瞬間です。

地元の理解と着工

この地の温泉を古くから守ってきた地元地域の温泉宿、町の要請もあり、保有泉の一部を譲渡する条件で、昭和4年(1929年)10月1日、ついに湯之島館は着工に至りました。
街中の平地ではなく、通称「下呂富士」と言われる山の中腹まで温泉を引くと言う壮大な事業でした。
この山は、樹齢数百年の杉や檜が立ち並ぶ自然豊かで静かな場所であり、
自然の中で寛げる温泉施設建設には最適の場所と考えたわけです。
延べ人員6万人、大規模工事が完成の時を向かえたのは、着工から2年後、昭和6年(1931年)11月。
こうして「湯之島館」は、この地のシンボルとして開業しました。
百万長者という言葉が使われていた時代に、投資総額百万円と言いますから、相当大規模な工事であった事がうかがえます。

湯之島館創業

当時のキャッチフレーズは、『日本に名所が又一つ!!』『優れた温泉、秀でた設備』。
何とも懐かしい感じのするコピーライティングですが、創業者の心意気と自信の程と併せて、当時の日本国内に於ける「下呂温泉」の位置づけが伝わります。
いわゆる「湯治場」としては古い歴史を有する湯ノ島(下呂温泉の旧称)が、広く多くの方に温泉観光地としてアピールを始めた瞬間でした。
また、建物だけでなく、サービス全般においても、
当時の温泉旅館の一般的なスタイルとは異なり、支配人制度をとり、リゾートホテルのスタイルの宿としてスタートしています。

実際のところ、宿泊施設、温泉施設の他に、ビリヤード場、社交場、舞踏場、日光浴室、バー
そして、屋外には、テニスコートまで備えていました。
本当の意味でリゾートホテルを目指していた事がうかがえます。その施設の多くは、今も当時の姿のままで営業を続けております。
(テニスコートは、現在は営業しておりません。)

建築様式

その建築は、
「日本に誇れる温泉施設を建設する」
と言う、岩田の想いを反映し、
設計の段階から、文化人などを招き、
それまでの「旅館」というスタイルとは異なる手法が用いられました。
設計と監督を務めたのは、当時新鋭の建築家であった丹羽英二氏。
彼は木造和風建築と近代洋風建築との融合をテーマにしたと言われています。
木造建築の集大成とも言える本館は、
3階建て数寄屋造りの客室をメインに「居心地の良さ」を追求した棟で、
庭園の樹齢数百年の杉や桧と共存しているかの様にその風貌を維持しています。

また、当時としては珍しい半木造半鉄筋コンクリートの建物で、モダンデザインが特徴的な館が娯楽館です。
鹿鳴館調のダンスホールや家族湯・会議室等が混在し、時代の移りを見守るかの様にその重厚なデザインを維持しています。
この洋館の無駄のない計算されたデザインと、ストレスを感じさせない居心地の良さは時の文人達に好まれておりました。

政府登録国際観光旅館(第8号)

昭和24年(1949年)12月24日、当時の政府は、訪日外国人旅行者が安心して泊まれるよう
一定の基準を満たした宿泊施設を登録する国際観光ホテル整備法を施工しました。
当館は、昭和26年(1951年)2月14日に第8号として登録されました。
 私どもは誇りをもって、その看板に恥じぬよう、日々精進していく思いでおります。
その看板は、現在でも当館の玄関にかかげてあります。

賜御宿泊之栄

湯之島館の長い歴史をひもとくとき、
天皇・皇后両陛下のご宿泊をぬきに語ることはできません。
調度、料理をはじめ、心を尽くしたおもてなしに、望外のお褒めを賜りました。
また、その際、貴賓室山楽荘や雲井の間の意匠にお褒めをいただきました。

昭和33年(1958年)秋 昭和天皇・皇太后両陛下
昭和51年(1976年)夏 今上天皇・皇后両陛下

二度も皇室の方にお越しいただいた事は、当館にとりまして身に余る栄と思っております。
館内には、昭和33年(1958年)に、燕尾服姿でお迎えしている写真が展示してあります。
一同、石の如く緊張していた様子が今でも感じとれます。
ご来館の折には是非、ご覧下さい。

現在の湯之島館

昭和6年(1931年)に完成し、80年、ほぼそのままの姿をとどめる当館は、古い老舗温泉旅館と言うイメージが先行しがちですが、当時の贅をつくしただけあって、今尚、そのモダンで文化的な雰囲気を味わうことができます。
下の写真は、昭和6年(1931年)創業当初に撮影された玄関ロビー(写真左)と平成18年(2006年)に撮影した玄関ロビー(写真右)です。
当時は、囲炉裏に火が入っていましたが、現在は防火上の配慮から、囲炉裏には火を入れていません。
その点が少し変わった程度で、当時の面影のまま、今も皆様をお出迎えいたしております。

消防法の関係や、冷暖房設備など、創業当初と比べたら、幾分、変更は施されていますが、
本館はじめ、別館、貴賓室、洋館、そして、樹齢数百年の木々に囲まれた自然などは、ほぼ当時の面影のまま現在に至っています。
平成に入り、創業当初から内湯温泉つきの客室として人気のあった別館の一部客室に、プライベートな専用露天風呂を設置し、あらたに露天風呂付客室と提供を開始しました。

国登録有形文化財

国登録有形文化財として、「当館の本館、渡り廊下、玄関(1931年建造)」の登録の答申が行われました。
そして、翌平成22年(2010年)、文部科学大臣によって文化財登録原簿に登録され、正式に国登録有形文化財となりました。 登録有形文化財の館に宿泊していただく事のできる、数少ない旅館のひとつです。

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